あるご門徒さんの1周忌のご法事でのこと、御往生されたおじいちゃんに、大学生のお孫さんが弔辞を読まれました。
孫である自分がどれだけ愛され、かわいがってもらったかという事、家族一人ひとりをどんなにか大切に思っていてくれたか
という事、90歳近くになってもなお、お仕事に一生懸命取り組んでおられた事など、
おじいちゃんの偉大さ、温かさが伝わる素晴らしいお手紙でした。
昭和1桁生まれの男性は、「亭主関白、頑固おやじ」のイメージが強くなりがちですが、
家族全員がおじいちゃんを慕い続けておられるという事は、Kさんは間違いなく優しいお方だったのでしょう。
弔辞の締めくくりに「また会う時まで」との言葉がありました。
お浄土で共に会える時を、彼が信じていたかどうかは解りませんが、この一言に
今生での別離の悲しさや寂しさが、ふっと安らげるような気がしました。
お念仏を口にしていても、なかなか気づかない事ばかりの私にとって、本当にありがたいご法事でした。 合掌